内科看護

循環 心臓の構造と役割

こんにちは!
10年以上、精神科身体合併症病棟で看護師として働いているハロです!

この記事では「心臓・冠動脈の構造」「心臓の機能」についてのお話します。

私たち看護師は、毎日の検温で血圧や脈拍を測り循環を観察しています。
しかし計測した血圧や脈拍は異常なのか判断するのに困ったことはないですか?
もし異常であればどのようなことが患者に起こっているのか、考えないといけません。

循環器の疾患は急性に進むものが多く、早急に対応する必要があります。
対応の早さによって生命予後も変わる場合があるため、素早く的確なアセスメントが必要です。

アセスメントするにはその分野の基本的知識が必要です。
循環の障害が起こるには必ず原因があり、それを理解するには解剖生理の知識が必要です。

心臓の構造

心臓には左右に心房と心室を有する2つの大きな部屋があり、拍動することで血液を肺・全身に送り出しています。左右2つの部屋には血液が流れます。
右の部屋は肺へ血液を送り、左の部屋は全身に血液を送るための部屋です。

心臓の構造を理解するあたって大切なこと!

これを覚えよう!

「心臓の構造を理解には心臓の2つの部屋と肺と心臓を結ぶ2つの血管に動脈血・静脈血のどちらの血液が流れるか」

これを考えながらみていきましょう。

体を流れる血液は動脈血・静脈血の2種類、どちらかです。

動脈血:酸素を多く含んだ血液
静脈血:酸素が少なく二酸化炭素を多く含んだ血液

肺と心臓は肺動脈と肺静脈という2つの血管で繋がっています。

動脈:心臓から出される血液が通る血管
静脈:心臓へ流れ込む血液が通る血管

そして、左右の部屋にどのような血液が流れるのかを考えましょう。

心臓にある右の部屋(右心房と右心室)

右心房 →  右心室 → 肺動脈 → 肺
の順で静脈血が流れます。

心臓にある左の部屋(左心房と左心室)

肺 → 肺静脈 → 左心房 → 左心室 → 全身
の順で動脈血が流れます。

冠動脈の構造

心臓も筋肉であるため酸素と栄養が必要となります。
酸素と栄養を運ぶ(通る)血管を「栄養血管」といい、
心臓の栄養血管は「冠動脈」です。

冠動脈は心臓の表面に3本あります。
右冠動脈1本 左冠動脈2本(途中まで1本、そこから枝分かれして2本)の冠動脈が心臓の表面に走っています。

右冠動脈 → 右心室のほとんどと左心室の後壁側
左冠動脈 → 左心室の前壁と側壁

を栄養としています。
冠動脈が障害されると「狭心症」「心筋梗塞」という緊急性のある疾患になります。

心臓の機能

心臓は拍動するポンプです。拍動することで右心室は静脈血を肺へ、左心室は動脈血を末梢組織へ拍出ています。

では、心臓の動きはどのようにしてコントロールしているでしょうか?
それは「刺激伝導系」によって心臓内に電気が伝導し、心筋へ興奮が伝えられ心臓が収縮と拡張を繰り返しています。
その心臓の電気信号を記録したものが「心電図」になります。

「刺激伝導系」「心電図」についてはまたの機会にします。